海外市場調査に役立つ!英文RFPの使い方とテンプレートおすすめサイト3選

こんにちは、SDMJコンサルティングの代表、海外市場調査コンサルタントの前田です。

市場調査に関して製薬業界の方向けに役に立つ情報を提供しています。市場調査など仕事を外部に発注する際に活用するRFPですが、フォーマットも日本語のRFPとは異なっていることや、英語で書くのでちょっと自信がないなど相談を受けます。

そこで、この記事では、市場調査を海外の調査会社やコンサル会社に依頼する際に役に立つ市場調査むけの英文RFPのテンプレートを無料で提供するサイトもご紹介いたします。

なお、弊社では、製薬業界むけに「海外市場調査コンサルティング」サービスでは「英文RFP作成サービス」を無料で提供しています。25年にわたって海外の市場調査に携わってきた経験からも市場調査プロジェクトの成功には適切なRFP作成発注プロセスが重要です。特に、海外の調査会社との交渉には、時差と言語の課題があるので、しっかりとした英文RFPを作ることは、非常に大切です。

海外の市場調査につかうRFPとは?

製薬会社が海外の市場調査を海外の業者に依頼する際には、英文のRFP(Request for Proposal 提案依頼書)が必要です。これは、市場調査を行う候補の業者に対して、製薬会社が要求する調査内容や期間、予算、報告書の形式や提出期限などを明示し、プロポーザルを提出するように依頼する書類のことです。

RFPに基き、候補の調査会社から提出されたプロポーザルをもとに、最も適切な業者を選定することができます。準備する英文のRFPは、調査をする上で、非常に重要な書類とプロセスです。この大切な書類ですが、テンプレートを使うことで以下のようなメリットがあります。

作業効率が向上する

テンプレートを使用することで、RFPの標準的なフォーマットや必要な項目が整理され、作業効率が向上します。また、テンプレートのフォーマットに従って作成することで、全体の見栄えもよくなります。

必要な項目が漏れない

RFP作成時には、必要な項目が漏れていると、市場調査がうまく進まないことがあります。テンプレートを使用することで、必要な項目が漏れることを防ぐことができます。

ミスが減る

RFP作成時には、記入漏れや文法的なミスや表現の問題が発生することがあります。しかし、テンプレートを使用することで、必要な文言や表現が既に定義されており、言語的なミスが減ることが期待できます。

以上のように、英文RFPを作成する際にテンプレートを使用することで、作業効率の向上や漏れがちな項目の把握、言語的なミスの減少など、メリットがあります。

なお、RFPの書き方について、更に詳細を解説しています。
>> 失敗しないRFPの書き方3つのポイント。提案依頼書には何を書いて、どう使うべきなのか?

海外の市場調査で英文RFPの使い方について

市場調査用の決まったRFPは存在しない

クライアントからよく聞かれる質問ですが、市場調査用の決まったRFPは存在しません。これは英文でも一緒です。

まず、要件がプロジェクトによって異なるため統一された雛形はありません。市場調査は、その対象や目的に応じて要件が異なります。例えば、対象市場や競合分析、商品開発のための需要分析など、それぞれの目的に合わせてRFPを作成する必要があります。

業界や企業によっても形式が異なります。業界や企業によっても、市場調査のやり方や重視するポイントは異なります。そのため、業界や企業に合わせたRFPを作成する必要があります。

最後に、市場調査には、調査対象の広範な範囲や多様な情報が必要とされることがあります。そのため、RFPの作成には高度な専門知識が必要であり、決まった形式のRFPを定義して、作成することは難しいとされています。

以上のように、市場調査用の決まったRFPは存在しません。そのため、市場調査には、それぞれの目的や要件に合わせてカスタマイズされたRFPを作成する必要があります。

まずは日本語で書いて良い

海外の企業に対してRFPを出す場合でも、最初に日本語で書いても問題ありません。ただし、日本語で書かれたRFPを英語に訳しますので、海外の企業が理解しやすいように、簡潔で明確な表現を心がけましょう。ビジネス文書の日本語は、ときに冗長になりがちです。

相見積りをとる

海外の市場調査を依頼する際も日本市場への調査を依頼する際と同様に、複数の候補の調査会社を選び、相見積りを取ることがクオリティを高めるため、また競争力のあるコストを引き出すために重要です。

そのため、RFPをお願いする場合は、相見積りをとりましょう。国内の調査同様、複数の企業から提案を受け取ることで、比較検討しやすくなります。

大手の調査会社は日本に窓口がある場合も多くあります。また、日本国内に窓口がない場合は、直接海外の業者に相見積りの依頼をするか、もしくは国内の専門のエージェントや代理店に相談することも出来ます。海外の市場調査会社への依頼や相談にのってくれる「市場調査コンサルタント」も活用して、適切な市場調査会社へ相談するようにしましょう。

RFPをもとにベンダーとしっかりとコミュニケーション

RFPに基づいた提案書をお願いし、業者選考に段階に移ります。この段階では、RFPを軸として市場調査の業者決定までのプロセスが重要です。しっかりとベンダーとのコミュニケーションを取ることはもちろん、必要な段取りをしっかりととりましょう。

RFPミーティングでは、提案に対する質問や疑問点を企業側が説明し、海外の企業がそれに回答することで調整を行います。

また、業者の最終の選定の前には、プロポーザルミーティングを設けて、各ベンダーに提案内容をプレゼンテーションしてもらいましょう。提案内容を詳しく知ることができます。

発注業者が決まったら、キックオフミーティングを行いましょう。キックオフミーティングでは、業務の開始前に、双方の担当者が揃い、業務の進め方や納期、報告書のフォーマット等、細かい調整を行います。

これらの情報交換は、RFPの作成と同様に重要です。RFP作成後にどのようにRFPを活用するのかは、「【最重要】海外市場調査発注で、失敗しないための3つのミーティングを徹底解説」でも詳しく解説していますので、ご活用ください。

以上が、海外の市場調査における英文RFPの使い方についての流れです。より効率的な進め方を行うために、英語表現のサポートが必要であれば、翻訳サービスや専門家、もしくは市場調査に関する相談を受けている「市場調査コンサルティング」サポートに相談してみると良いでしょう。

市場調査むけおすすめの「英文RFPテンプレート」サイト3選

Demand Metric

Demand Metricは、ビジネスプロフェッショナル向けのマーケティングリソースやツールを提供する、オンラインマーケティングコミュニティです。

同社は、マーケティング、営業、顧客成功において必要な知識やスキルを提供し、ビジネスの成長を促進するためのテンプレート、ツール、トレーニング、サポートを提供しています。Demand Metricは、会員制度を設け、会員向けにマーケティングテンプレート、ツール、トレーニング、ベストプラクティスなどを提供しています。

同社の提供するマーケティングリソースは、新しいビジネスを開始する個人や企業、マーケティング戦略の策定や実行を行うマーケティング担当者など、様々なビジネスプロフェッショナルに役立つものばかりです。Demand Metricは、グローバルに展開しており、世界中のビジネスプロフェッショナルに利用されています。

https://www.demandmetric.com/content/market-research-rfp-template

Driveresearch

Driveresearchで提供されている雛形は、様々な種類の市場調査に使用できるRFPテンプレートがあります。

たとえば、新製品の立ち上げに関する市場調査、競合他社の分析に関する市場調査、顧客ニーズに関する市場調査などがあります。これらのテンプレートは、調査の目的、範囲、メソッド、提出書類の要件など、市場調査に必要な情報を簡単に入力できるように作成されています。

Driveresearchは、市場調査に特化したサービスを提供している企業であり、高品質な調査レポートの作成や、調査実施までのサポートを提供しています。

https://www.driveresearch.com/market-research-company-blog/market-research-request-for-proposal-template-get-a-free-rfp-sample/

American Marketing Association

AMAの市場調査用RFPテンプレートはは、市場調査を実施する際に必要となる情報を網羅的にカバーしており、調査の適切な選定とプロセスを支援するのに役立つものとなっています。

このテンプレートでは、市場調査のニーズを把握し、提案要求のための詳細な情報を提供するために必要なセクションを提供しています。それに加えて、質問事項を詳しく説明しており、提供される情報の品質を向上させるために役立ちます。提案要求の品質を向上させるために、市場調査を実施する企業や機関にとって非常に価値があります。

https://www.ama.org/toolkits/market-research-rfp-template/

市場調査用の英文RFPテンプレートの活用方法のまとめ

市場調査を海外の市場調査会社やコンサル会社へ依頼する際に必要となる英文RFPの雛形に関して、おすすめのテンプレートサイトを含めて解説を致しましたがいかがでしたでしょうか?

海外の市場調査の依頼には、しっかりとした英文のRFPを作成することがプロジェクト成功には非常に重要です。

市場調査用の決まった英文のRFPは存在しませんが、雛形を活用することで、必要な項目が漏れずに網羅されていることなど海外の市場調査に適した内容でリクエストを出すことが出来ます。

海外の市場調査における英文RFPの使い方については、まずは日本語で書いて良いと経験上思います。ただ、調査会社に依頼をする際には英文にする必要がありますので、簡潔で明確な表現を心掛けることが重要です。

海外の市場調査を依頼する際に、まずは作らなければならない英文のRFPですが、この記事の内容が効率よく英文RFPを作る上で参考になりましたら嬉しいです。

なお、SDMJコンサルティング合同会社では、製薬会社が海外市場調査で失敗しないためのサービス「海外市場調査コンサルティング」を提供しています。このサービスは無料で提供され、英文のRFPの作成もサービスの中に含まれていますので、もし英文RFPのサポートを相談したい場合は、弊社の「海外市場調査コンサルティング」サポートをご活用ください。

※ 「海外市場調査コンサルティング」サービスの詳細はこちらで解説しています。
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